30代・未経験から合格した応用情報技術者試験の勉強法|過去問道場とAnki活用

30代でITパスポートから情報セキュリティマネジメント試験(SG)を経て、応用情報技術者試験(AP)に合格した。完全に未経験の状態から独学で積み上げた学習記録の中でも、特に効果的だったのが「過去問道場」と「Ankiアプリ」の組み合わせだった。この記事では、その具体的な方法を記録しておく。 学習法の要約 過去問道場で午前問題を解く 解けない問題をAnkiにて反復学習する(過去問道場の課金をおすすめ) 直近数年分の午後問題を解く(過去問道場への課金を超おすすめ!) まずは「午前試験」――合否のカギはここにある 応用情報技術者試験の学習を始めるにあたって、まず意識したのは、午前問題に全力を注ぐことだった。ネットで応用情報技術者試験の情報を集めると、こんな言葉が並ぶ。 「午前が解けないなら午後に進む資格なし」 「午後問題は午前の知識が前提」 「午前を突破しないと午後は採点すらされない」 確かに実際に解いてみると、午前問題はほとんどが暗記・知識系の問題である。努力が反映されやすい構成になっており、「ここを落とすのは圧倒的な勉強不足」と言われるのも納得する。 過去問道場+Anki=記憶定着の黄金パターン 午前問題対策には、情報セキュリティマネジメント試験でもお世話になった過去問道場を引き続き活用した。今回はさらに、課金して使うという選択をした。 なぜ課金をしたのか? ネットでの合格体験記を見ると、過去問道場は午前対策としてほぼ必須で使っていて、どの合格体験記も過去問道場を絶対的なオススメとして紹介している。わたしも同意見だ。受験者は皆、このサイトを使わないという考えは捨てた方が良いとさえ思う。 しかし意外と、課金してまで使っている人は見ない。このため、課金したときのメリットを紹介することとする。 理由①:問題文と解説がコピペ可能となる。 理由②:コピペ可能となったことで、苦手な問題をコピペして、スプレッドシートやテキストなどで管理しやすい。わたしの場合、Ankiというアプリを使っているので、なおさら良い。 理由③:午後問題・解説PDFも入手可能 ←これ知らない人がめちゃくちゃ多いと思う。 補足として、Ankiアプリとは、エビングハウスの忘却曲線に従った復習スケジュールで学べる、非常に強力な反復学習アプリのことだ。 過去問道場で出会った「知らない単語」や「解けなかった問題」はすべてAnkiに登録し、反復によって知識の定着を図った。 この方法、面倒ではあるが、短期詰め込み型では得られない長期記憶としての蓄積ができるのが強みである。 ITパスポートと応用情報技術者の違い 「まずはITパスポートから始めた方がいいのか?」という質問はよくある。 わたしの場合、30代からIT資格を目指すにあたって、実際にITパスポート → セキュリティマネジメント試験(SG) → 応用情報(AP)とステップを踏んだ。 ITパスポートは、ITに関する広く浅い基礎知識を問う完全な入門試験であるのに対し、応用情報は実務に即した専門的な内容まで求められる。たとえば、ネットワークやデータベース、情報セキュリティなどが出題範囲に含まれ、午後試験では記述式の問題もある。 そのため、IT業界未経験であれば、IPやSGを経由してからAPに進むルートは今でも非常に有効だと感じている。 午後問題は「緑本不要」 午後対策として定番の「緑本」、正式名称は『応用情報技術者 午後問題の重点対策』も購入したが、ほぼ使わなかった。 2025 応用情報技術者 午後問題の重点対策 ITEC出版 / ITEC教育研究会(著) 午後試験の定番対策書(2024年12月発売) Amazonで見る 午後問題対策といえば、よく挙げられるのが「緑本」。正式名称は『応用情報技術者 午後問題の重点対策』で、毎年発売され、表紙が緑色なので試験対策ブログ等で「緑本」と呼ばれている。実際、noteやQiitaなどでも、「文系だけど合格できた!」と書かれた記事の多くが、午後対策にこの緑本を推奨していた。 ...

2024年12月1日