「ITパスポートを今さら受けるのって、正直ちょっと恥ずかしくないか?」

そんな気持ちを抱いたことがある人は、決して少なくないはずだ。この記事では、30代社会人としてITパスポートを受験した実体験をもとに、なぜそう感じるのか、そしてそれが本当に恥ずかしいことなのかを本音で語る。

「恥ずかしい」と感じる理由

ITパスポートは、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験の中でも最も基礎的な資格である。情報系の学生や、IT未経験の新卒社員が入社前に取得するようなイメージが強く、社会人が受験することに「今さら感」や「場違い感」を抱きやすい。

実際、試験会場では高校生や大学生の姿が目立ち、30代の自分がひとりだけ浮いているような気がして、少し気恥ずかしさを覚えた。特にCBT方式では周囲との会話がなく、逆にその“無言の場違い感”がこたえることもあった。

それでも「受けてよかった」と思えた理由

それでもなお、受験してよかったと感じた。理由は主に3つある。

  1. 基礎が身についたという安心感
    • 職場でIT用語が飛び交う中、「サーバ」「クラウド」「ガバナンス」などの基本語を自信を持って理解できるようになった。
  2. 次のステップへの道が見えた
    • ITパスポートを足がかりに、情報セキュリティマネジメント、さらに応用情報技術者試験へと挑戦する道筋が描けた。
  3. 「行動した自分」を肯定できた
    • 周囲の目よりも、何もしない自分のほうがよほど恥ずかしいと感じ、まずは小さな一歩を踏み出すことができた。

SNSや世間の声は気にするな

インターネット上には「ITパスポートなんて高校生でも取れる」「履歴書に書いても意味ない」といった声も見られる。しかし、それはすでに知識を持っている人間の視点にすぎない。

初学者にとっては、「自分がどこまで分かっていないかを知る」ための基準点となるし、社会人として必要最低限のITリテラシーを証明する意味でも、十分に価値がある。

「恥ずかしさ」よりも「知らないまま」が恥ずかしい

本当に恥ずかしいのは、ITパスポート程度の知識もないまま、会議で「クラウドって何?」と聞き返すような状態である。職場での立場や年齢に関係なく、自ら学ぶ姿勢こそが評価される時代なのだ。

まとめ:恥ずかしいかどうかは、自分次第

実際に30代でITパスポート試験を受験した体験談をまとめた記事もある。得点や当日の雰囲気、その後の資格挑戦について記録してあるので、あわせて参考にしてほしい。

結論として、ITパスポートを受けること自体はまったく恥ずかしいことではない。むしろ「分からない自分を変えよう」と行動することのほうが、ずっと価値がある。

ITパスポートはあくまで“出発点”にすぎない。この小さな一歩が、キャリアやスキルの大きな転機につながることもあるだろう。

自分の未来を変える第一歩として、堂々と受験することを勧める。